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不動産にかかる税金の種類をわかりやすく解説します

23 時間前
読了時間: 8分

家を手放すとき、不安になりやすいのが「税金はいくらかかるのか」という点です。売却価格ばかりに目が向きますが、実際に手元に残るお金は、税金や諸費用を差し引いたあとの金額で考える必要があります。


不動産に関係する税金は、買ったとき、持っているとき、売ったときで種類が変わります。家を売る場面では、特に譲渡所得税、住民税、印紙税、登録免許税を押さえておくと全体像が見えやすくなります。


この記事では、家を手放す人に向けて、不動産にかかる税金の種類をできるだけわかりやすく整理します。


税金の扱いは、物件の状況や利用できる特例によって変わります。この記事は一般的な情報です。実際の申告や判断は、税務署や税理士などの専門家に確認してください。

Wide-angle view of a quiet Japanese house exterior with a small garden.
家を売るときは、価格だけでなく税金も早めに確認しておくと安心です。

不動産の税金は発生するタイミングで考えるとわかりやすい


不動産にかかる税金は、種類だけを並べると複雑に見えます。けれども、発生するタイミングで分けると理解しやすくなります。


主なタイミングは次の4つです。


タイミング

主な税金

家を売る人との関係

買ったとき

不動産取得税、登録免許税、印紙税、消費税

過去に支払っていることが多い

持っている間

固定資産税、都市計画税

売却する年の精算に関係する

売ったとき

譲渡所得税、住民税、復興特別所得税、印紙税

売却時に特に重要

引き継いだとき

相続税、贈与税

相続や贈与で取得した家を売る場合に関係する


家を手放すときに最も大きな影響を与えやすいのは、売却益にかかる税金です。買った金額より高く売れた場合や、取得費がわからない古い家を売る場合は、税金が発生する可能性があります。


一方で、売ったからといって必ず高額な税金がかかるわけではありません。利益が出ていなければ、譲渡所得税や住民税がかからないケースもあります。


売却時に関係しやすい税金を押さえる


家を売るときに特に確認したい税金は、次の4つです。


譲渡所得税は売却益にかかる税金です


譲渡所得税は、不動産を売って利益が出たときにかかる所得税です。


ここでいう利益は、単純に「売却価格そのもの」ではありません。一般的には、次のように考えます。


`譲渡所得 = 売却価格 - 取得費 - 譲渡費用`


取得費には、購入代金や購入時の仲介手数料などが含まれます。建物については、年数の経過による価値の減少分を差し引いて考えるため、購入時の金額がそのまま取得費になるわけではありません。


譲渡費用には、売却時の仲介手数料、測量費、売買契約書に貼る印紙代、建物を取り壊して土地を売る場合の解体費などが含まれることがあります。


つまり、税金は「いくらで売れたか」だけでなく、いくらで買ったか、売るためにいくら使ったかも関係します。


住民税も譲渡所得に対してかかります


不動産を売って利益が出た場合、所得税だけでなく住民税もかかります。給与や年金の住民税とは別に、不動産の譲渡所得に対して計算されます。


税率は、所有期間によって変わります。


  • 所有期間が5年以下 短期譲渡所得として扱われ、税率が高くなります。


  • 所有期間が5年を超える 長期譲渡所得として扱われ、税率が低くなります。


ここでいう5年は、売った年の1月1日時点で判断します。たとえば実際の所有期間がちょうど5年を超えているように見えても、税務上は短期になることがあります。


売却時期を少し調整するだけで税率が変わる場合もあるため、売却を急がないなら確認しておきたいポイントです。


復興特別所得税もあわせて計算されます


譲渡所得に所得税がかかる場合、復興特別所得税もあわせて計算されます。これは所得税額に対して一定割合で加算される税金です。


金額としては譲渡所得税そのものより小さいものの、売却益が大きい場合は無視できません。概算を出すときは、所得税と住民税だけでなく、復興特別所得税も含めて考えると実際に近くなります。


印紙税は売買契約書にかかります


不動産の売買契約書を作成すると、契約金額に応じて印紙税がかかります。収入印紙を契約書に貼り、消印する形で納めます。


印紙税は、利益が出たかどうかに関係なく発生します。赤字で売却した場合でも、売買契約書を作成すれば必要になる税金です。


売主と買主がそれぞれ契約書を1通ずつ保管する場合、それぞれの契約書に印紙が必要です。電子契約を利用する場合は扱いが異なることがあるため、契約方法も確認しておくとよいでしょう。


持っている間の税金も売却時に精算されることがあります


家を所有している間は、毎年、固定資産税がかかります。地域によっては都市計画税もあわせて課税されます。


これらは、毎年1月1日時点の所有者に対して課税されます。そのため、年の途中で家を売っても、その年の納税通知書は売主に届くのが一般的です。


ただし実務上は、引渡日を基準にして、売主と買主で日割り精算することが多くあります。


たとえば、7月に引き渡す場合、1月から引渡日の前日までを売主負担、引渡日以降を買主負担として精算する形です。地域や契約内容によって起算日の考え方が異なるため、売買契約書で確認します。


Close-up of property tax notices and a calculator on a wooden kitchen table.
固定資産税や都市計画税は、売却する年の精算にも関係します。

固定資産税や都市計画税は、売却益にかかる税金とは性質が違います。利益が出たかどうかではなく、所有していることに対してかかる税金です。


売却前に確認したい書類は次のとおりです。


  • 固定資産税の納税通知書

  • 固定資産評価証明書

  • 課税明細書

  • 売買契約書の精算条項


これらを見れば、税額や評価額、土地と建物の内訳を確認しやすくなります。


登記に関係する税金と費用も確認しておく


不動産を売るときは、登記も関係します。登記とは、土地や建物の権利関係を公に記録する制度です。


売却時に売主側で関係しやすいのは、抵当権抹消登記です。


住宅ローンを組んで購入した家には、金融機関の抵当権が設定されていることが一般的です。売却する場合、引渡しまでに住宅ローンを完済し、抵当権を抹消する必要があります。


抵当権抹消登記では、登録免許税がかかります。金額は不動産の個数によって決まります。土地1筆、建物1棟であれば、それぞれが対象になります。


実際には司法書士に手続きを依頼することが多いため、登録免許税のほかに司法書士報酬も必要です。売却代金で住宅ローンを完済する場合は、決済日に金融機関、不動産会社、司法書士が関わって手続きする流れになります。


また、住所変更登記や氏名変更登記が必要になる場合もあります。登記上の住所が現在の住所と違うと、売却の前に変更登記が必要になることがあります。


相続した家や贈与された家を売る場合は別の税金も関係する


相続した空き家や実家を売る場合、譲渡所得税だけでなく、相続税との関係も考える必要があります。


相続税は、亡くなった人から財産を引き継いだときにかかる税金です。すべての相続で必ず発生するわけではなく、財産額が基礎控除を超える場合に課税されます。


相続した家を売る場合は、取得費の考え方が複雑になりやすいです。亡くなった人が買ったときの金額を引き継ぐのが基本ですが、古い家では購入時の資料が残っていないこともあります。


取得費がわからない場合、売却価格の一定割合を概算取得費として使う扱いがあります。ただし、その場合は譲渡所得が大きくなり、税金も増えやすくなります。


贈与で受け取った家を売る場合も注意が必要です。贈与税が関係することがあり、さらに売却時には譲渡所得税の計算も必要になります。


相続や贈与が絡む不動産は、次の書類を早めに集めておくと確認が進みやすくなります。


  • 取得時の売買契約書

  • 建築請負契約書

  • リフォーム費用の領収書

  • 相続税の申告書

  • 登記事項証明書

  • 固定資産税の課税明細書


特に、購入時の契約書や領収書は取得費の根拠になります。古い書類でも、捨てずに探しておく価値があります。


税金を抑えられる特例が使えることもある


マイホームを売る場合、一定の条件を満たすと税負担を抑えられる特例があります。代表的なのが、居住用財産を売却したときの特別控除です。


よく知られているものに、3,000万円の特別控除があります。これは、マイホームを売って利益が出た場合でも、一定の条件を満たせば譲渡所得から最大3,000万円を控除できる制度です。


この特例が使えるかどうかで、税額が大きく変わることがあります。


ただし、誰でも使えるわけではありません。住んでいた家であること、親族など特別な関係のある人への売却ではないこと、過去に同じような特例を使っていないことなど、複数の条件があります。


ほかにも、所有期間が長いマイホームを売った場合の軽減税率の特例や、相続した空き家を売る場合の特例などがあります。


気をつけたいのは、特例を使うには確定申告が必要になることが多い点です。税金がゼロになる場合でも、申告しなければ特例を受けられないことがあります。


「利益が出ていないから申告しなくてよい」と自己判断する前に、特例の有無と申告の必要性を確認しましょう。


家を売る前に税金の概算を出しておくと判断しやすい


家を手放すときは、売却価格だけではなく、手元に残る金額を見て判断することが大切です。


大まかな流れは次のようになります。


  1. 売却できそうな価格を把握する

  2. 住宅ローンの残債を確認する

  3. 仲介手数料や登記費用などの諸費用を見積もる

  4. 取得費と譲渡費用を整理する

  5. 譲渡所得が出るか確認する

  6. 使える特例があるか調べる

  7. 税引き後に残る金額を計算する


特に大切なのは、取得費の確認です。購入時の売買契約書があるかどうかで、税金の計算が変わることがあります。


家を売るときの主な税金は、譲渡所得税、住民税、復興特別所得税、印紙税、登録免許税です。さらに、固定資産税や都市計画税の精算、相続税や贈与税との関係が出てくることもあります。


税金は複雑ですが、発生するタイミングごとに分ければ整理できます。まずは書類を集め、売却益が出るか、特例が使えるかを確認するところから始めると、売却後の資金計画を立てやすくなります。



 
 
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