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リフォームとリノベーションの
違いは!?わかりやすく解説!

住宅リノベーション

「リフォーム」と「リノベーション」の違いをご存じでしょうか?それぞれは似た意味を持つ言葉のように感じますが、両者の違いとは、具体的に何なのでしょうか。混同されやすい「リフォーム」と「リノベーション」の違いや、リノベーションのメリット・デメリットをご紹介します。

リフォームとは?

「リフォーム」とは、一般的には、老朽化した建物を建築当初の性能に戻すことを指します。
クロスや床の張り替えなどの小規模な工事や、設備の取り替え、外壁の塗り替えなどが主な施工内容です。

経年劣化によってマイナスの状態になった住宅を、新築時に近い状態に戻すような工事が行われます。

リフォームの場合は、主に「水回りの設備の交換」や「内装工事」が行われます。
以下にて、それぞれの施工費用の相場をご紹介します。

水回りの設備の交換にかかる費用相場

水回りの設備には主に以下の4つがあり、それぞれを交換する際の費用相場も詳しく解説します。

● キッチン
● 浴室
● トイレ
● 洗面台

キッチンのリフォームにかかる費用は、50~150万円の価格帯が多いです。
施工箇所やキッチン本体のグレード、スタイルによって費用は変わります。
キッチン本体の価格では、シンプルなスタイルのⅠ型タイプが最も安めで、材料費がよりかかるアイランド型は高めになる傾向にあります。

例えば、LIXILのキッチン『シエラS』のⅠ型は56万2,000円~74万8,000円が希望小売価格です。
アイランド型の『リシェルSI』は、93万3,000円~228万9,500円が価格帯となり高めです。

浴室のリフォーム費用は、50~150万円ほどが目安となります。
新しく設置するユニットバスのグレードによって費用は異なります。

また、元の浴室がユニットバス以外(在来工法)で施工されていて、ユニットバスにリフォームする場合は費用が高めになるでしょう。
在来工法とは、現場で壁や床を施工して、浴室をつくり上げていく方法です。

ユニットバスは壁や床、バスタブなどがセットで組み合わされているため、在来工法よりも施工が簡単です。
そのため、工期が短く施工費用も安くなります。

次に、トイレのリフォームにかかる費用は15~50万円ほどが多く、ほとんどの場合70万円未満で収まります。

洗面台のリフォームの相場は、15~50万円ですが、20万円未満で行えることが多いです。
グレードによっては50万円以上かかる場合もあり、シンプルなつくりの洗面台を選ぶと10万円以下に収まるケースもあります。

内装工事にかかる費用相場

内装のリフォームには、壁クロスと床の張り替えがあります。

壁クロスの張り替えにかかる費用相場は、量産型のタイプを選ぶと1㎡あたり800~1,000円ほどです。
ただし、デザイン性や機能性に優れたタイプを選ぶと、1㎡あたり950~1,800円ほど少し高めになります。

床のリフォーム費用の相場は、既存の床がフローリングで、同じ素材で上張り工法を行う場合は1㎡あたり1万円~1万4,000円ほどです。
上張り工法とは、既存の床に新規の床材を張り付けていく施工方法です。

張り替え工法の場合は、1㎡あたり1万2,000円~1万5,000円ほどが価格帯となります。
張り替えは、古い床をすべて取り払い、新規の床材に交換する方法です。

また、畳からフローリングに張り替える場合は、1㎡あたり1万5,000円~1万9,000円ほどが相場となります。

リノベーションとは?

「リノベーション」では住まい全体を一新して、以下のような大規模な工事を行います。

● 性能を新築状態よりも高める
● 建物に新たな付加価値を足す

リフォームがマイナスの状態からゼロにする工事なのに対して、リノベーションは、住宅に新たな価値プラスにするようなイメージです。

リノベーション工事の内容には、建物を骨組みだけのスケルトン状態にして行う間取りの変更や、水回りの配管移動などがあります。

リノベーションの場合は、上記のリフォーム内容に加えて、「間取りの変更」や「スケルトンリフォーム」といった大掛かりな工事が行われます。
以下にて、間取りの変更とスケルトンリフォームにかかる費用相場をご紹介します。

間取りの変更にかかる費用相場

アコーディオンドアを設置して部屋を区切る場合は、1箇所あたり5~8万円ほどが費用相場となります。
また、壁を撤去して引き戸のドア設置や補修などを行った場合は、1箇所あたり7~23万円ほどかかるでしょう。

さらに、部屋を分けるための間仕切り壁を設置する場合は、1箇所あたり8~25万円ほどを目安に考えておきましょう。

スケルトンリフォームにかかる費用相場

スケルトンリフォームにかかる費用相場は、マンションの場合は1㎡あたり5~20万円ほどです。
一戸建てでは、1㎡あたり5~30万円前後が相場です。

スケルトンリフォームは、マンションでは天井や壁、柱などの構造部分を撤去して間取りを変更します。
一戸建ての場合は、基礎や柱を残して屋根も外壁も撤去するケースもあります。
そのため、一戸建てのスケルトンリフォームの方が費用が高めになる場合があるのです。

リフォームとリノベーションは、線引きが難しいところではあります。
主な違いは、「工事の規模」と「工事が完了した後の住まいの性能」の2点にあると考えてよいでしょう。

壁への釘打ち

リノベーションのデメリット

①物件の耐久性が不安になる可能性がある

中古物件を購入するときには、耐久性に問題がないか見定めることが大切なポイントになります。

特に、現在の耐震基準法が適用された1981年6月以前に建築確認を受けている住宅は耐震性に注意が必要です。
旧耐震基準では、震度5度ほどの揺れで倒壊しないように住宅を建築すると定められていました。

しかし、その後に発生した大地震の際に多くの建物が倒壊したため、新耐震基準では耐えられる震度を6~7度に引き上げました。
旧耐震基準で建てられており、耐震性が低いと大きな耐震補強が必要になり場合もあるでしょう。

そのため、住宅の購入費は安く抑えられても、工事費用が高額になってしまう可能性があります。
不安な方は、気になった物件の契約をする前に、ホームインスペクション(住宅診断)を行っておくと安心です。

②住むまでに時間が必要

中古物件を購入してリノベーションを行う際には、住むまでに時間がかかるケースが多いです。
新築を買うときと違い、引き渡し前に建物検査やリノベーション内容の設計、工事をする期間が発生します。

さらに、中古住宅を契約してすぐに工事が開始するとは限らず、理想の住まいにリノベーションするためには、打ち合わせの時間もかかります。

仕事が忙しく打ち合わせのための時間を確保できない、すぐに新居へ住み替えたいという方には、リノベーションはあまりは良策とはいえません。

なお、現在お住まいの家をスケルトン状態にして、リノベーションすることも可能です。
ただし、住みながらの工事は難しいため、仮住まいが必要になり、その分のコストもかかる点に注意しておきましょう。

③ローンの金利が高くなる傾向がある

中古物件を購入・リノベーションする際に利用するローンの金利は高い傾向にあります。

リフォーム工事費用については、一般の住宅ローンを適用できません。

リフォームローンは住宅ローンに比べて金利が高い傾向にあるため、融資を受ける際は資金繰りについてよく考えておきましょう。
また、場合によっては物件購入費用とリノベーション工事費用の二重払いをしなくてはならないケースもあります。

支払いで困らないためにも、綿密な資金計画を立てておくことが大切です。

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